塩分を控えたいと思っても、家で使うしょうゆや味噌はどうしても必要で何を選べば良いか悩んでしまいますよね。
この記事では、一般的な調味料と減塩調味料の塩分量を比較し、
醤油・味噌・塩・ソース類の塩分を表にまとめるので、自分に合った調味料が見つかります。
塩分を摂りすぎると血圧が上昇し、動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まると報告されています。
厚生労働省は男性7.5g未満、女性6.5g未満という塩分摂取目標を掲げていますが、日本人の平均摂取量は男性10.5g、女性9.0gと目標を大きく上回っています。
塩分を減らすためには、身近な調味料を見直すことが効果的です。
この記事を読むことで、毎日の料理の味を落とさずに塩分を減らせる調味料や使いこなしのコツがわかり、高血圧や腎臓病の予防につながりますよ。
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減塩が必要な理由と塩分摂取目標
日本人は、しょうゆや味噌など塩分を多く含む調味料を日常的に使うため、知らず知らずのうちに多くの塩分を摂っています。
ここでは、
- 塩分の摂りすぎが体にどんな影響を及ぼすのか
- どれくらいを目標にすべきなのか
を学んでいきましょう。
高塩分摂取が体に与える影響
塩分の主成分であるナトリウムを摂りすぎると、体内のバランスを保つために水分を取り込もうとします。
その結果、血液量が増加し心臓が高い圧力で血液を送り出す必要が生じて血圧が上がります。
この状態が長く続くと血管に負担がかかり、
動脈硬化を進めて心筋梗塞や脳梗塞などのリスク
を高めます。
高血圧や腎臓病のある人は特に注意が必要です。
日本人の塩分摂取量と目標値
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、1日に摂る塩分量の目標を
- 男性7.5g未満
- 女性6.5g未満
としています。
しかし、国民健康・栄養調査では
と目標を大きく上回る塩分を摂取していることが報告されています。
高血圧や腎臓病のある人の場合は、1日6g未満を目指すことが推奨されることもあり、普段の食事から塩分を減らす工夫が必要です。
減塩表示と栄養表示基準
通常の製品より塩分が少ない調味料のこと
日本の栄養表示基準では、食品100gあたりのナトリウム量が一定基準を満たしたものだけが「減塩」と表示できます。
表示には3つのタイプがあり、
- ナトリウムがほとんど含まれない「無塩(5mg未満)」
- 少ない「低塩(120mg以下)」
- 従来品よりナトリウムを120mg以上減らした「低減」
などがあります。
また、「うす塩味」「塩味控えめ」といった表示は味覚的な表現であり、実際に塩分が少ないとは限らないことに注意が必要です。
「食塩無添加」も加工時に食塩を使用していないという意味で、素材自体にナトリウムが含まれている場合があります。
パッケージ裏の栄養成分表示を確認し、100gあたりのナトリウム量や減塩率をチェックしましょう。
例えば、通常のしょうゆが100mlあたり10gの塩分を含む場合、減塩しょうゆが5gであれば減塩率50%となります。
減塩調味料の選び方と表示の見方
スーパーに行くと、
- 減塩
- 低塩
- 無塩
とさまざまな表示が並んでおり、どれが本当に塩分を抑えられるのか迷ってしまいます。
ここでは、
を解説します。
「減塩」「低塩」「無塩」表示の違い
- 無塩
食品100gあたりのナトリウム量が5mg未満のものに表示できます。 - 低塩
食品100gあたりのナトリウム量が120mg以下のものが対象。
塩分ゼロではありませんが、一般的な商品より大幅に塩分を減らした商品です。 - 低減(減塩)
対照品に比べてナトリウムを100gあたり120mg以上低減したものや、しょうゆの場合は20%以上減らしたものに表示できます。
表示だけで安心せず、具体的な塩分量(食塩相当量)を確認することが大切です。
特に「うす塩味」「塩味控えめ」は味覚的表現であり、栄養表示基準の対象ではないため実際の塩分量が高い場合もあります。
「うす塩味」「食塩無添加」の注意点
「うす塩味」や「塩味控えめ」と書かれた商品は、あくまで味覚上の印象を示しているだけで塩分が少ないとは限りません。
また「食塩無添加」は、加工時に食塩を加えていないことを意味しますが、素材そのものにナトリウムが含まれる場合があるため、必ずしも塩分ゼロではありません。
減塩タイプの商品であっても、味を調整するために糖分や他の添加物が増えている場合があります。
購入時は栄養成分表示で、食塩相当量だけでなく糖質やカリウム量もチェックしましょう。
減塩率と成分表示の読み方
同じ種類の通常品と比較してどれだけ塩分を減らしているかを示すもの
通常のしょうゆが大さじ1杯あたり2.6gの塩分を含むのに対し、減塩しょうゆは1.5g程度と約40%減。
製品パッケージに従来品の塩分と減塩品の塩分が記載されている場合は、両方を比較し何%カットされているかを確かめましょう。
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主要調味料の塩分量を比較
ここからは家庭でよく使う調味料について、一般的な商品と減塩タイプの塩分量を比較します。
数字で違いを把握することで、どの調味料を変えると塩分をどれだけ減らせるのかが一目でわかります。
調味料の塩分比較表
以下の表では、主要な調味料の大さじ1杯あたりの塩分量をまとめています。
数値は日本食品標準成分表や各メーカー公式サイトの成分表示に基づいています。
| 調味料 | 一般的な塩分量 (g/大さじ) | 減塩タイプの塩分量 (g/大さじ) | コメント |
|---|---|---|---|
| しょうゆ (濃口) | 約2.6g | 約1.5g | 減塩しょうゆに替えると約40%塩分カット |
| しょうゆ (薄口) | 約2.9g | — | 薄口は濃口より塩分が高いので注意 |
| 塩 (食塩) | 約17.9g | 約8.3g (やさしお)〜6.3g (減塩習慣) | 塩の減塩タイプは塩化カリウムを含むものが多いので腎臓病の方は注意 |
| 味噌 (米みそ淡色) | 約2.23g | 約1.49g (タニタ食堂)〜0.99g (全病食減塩みそ) | 減塩味噌はだしを利かせるなど工夫されている |
| 中濃ソース | 約1.04g | 約0.38g (低塩中濃ソース)〜0.50g | ソース類はもともとしょうゆより塩分が少ない |
| ウスターソース | 約1.53g | 約0.20g (超減塩ウスターソース)〜0.70 | 減塩ソースは塩分50〜80%カット |
| ケチャップ | 0.6g | — | トマトのうま味と酸味で減塩に役立つ |
| マヨネーズ | 0.3g | — | 油のコクで少量でも満足感がある |
| 酢・本みりん | 塩分ほぼ0g | — | 酢やみりんを使うと塩分を減らしてもおいしく仕上がる |
醤油:濃口・薄口・減塩タイプ
醤油にも色々なタイプがあります。
それぞれの特徴を見ていきます。
一般的なしょうゆの塩分
日本食品標準成分表によると、大さじ1杯あたりの食塩相当量は、
- 濃口しょうゆは約2.6g
- 薄口しょうゆは約2.9g
と薄口の方が塩分が高いことがわかります。
薄口しょうゆを使うと、色は薄く仕上がりますが塩分はむしろ多いので注意が必要です。
減塩しょうゆの種類と特徴
減塩しょうゆは、濃口しょうゆの約40%の塩分カットが一般的で大さじ1杯あたり約1.5gとされています。
- 減塩しょうゆは1.2g
- 超減塩しょうゆは0.8g
と、製品によって塩分量が異なります。
減塩しょうゆは、だしや甘味料で塩気を補っているため味の薄さを感じにくいよう工夫されています。
なお、塩分の一部を塩化カリウムに置き換えた商品もあり、腎臓病などでカリウム制限が必要な場合は医師に相談しましょう。
食塩と減塩塩の違い
一般的な食塩は、大さじ1杯で約17.9gの塩分が含まれています。
減塩タイプの食塩は、塩化ナトリウムの一部を塩化カリウムに置き換えており、
- やさしおでは約8.3g
- 減塩習慣では約6.3g
となっています。
ただし、塩化カリウムには独特の苦みがあるため他の味付けを併用することが多く、カリウム制限が必要な方は使用を控えるか医師に相談してください。
味噌の種類と減塩味噌の比較
米みそや麦みそなど、一般的な味噌は大さじ1杯あたり約1.9 〜 2.3gの塩分を含みます。
これに対して、減塩味噌は1.5g前後、ものによっては0.99gと大幅に塩分を減らしています。
減塩味噌は、昆布やかつお節のだしを加えるなどして旨味を強めており、塩分を抑えても物足りなさを感じにくいのが特徴です。
中濃・ウスター・減塩ソース
一般的なソースの塩分は大さじ1杯で、
- 中濃ソースは約1.04g
- ウスターソースは約1.53g
しょうゆと比べると元々塩分が少なく、料理のコクや甘味で物足りなさを補えます。
減塩タイプのソースは、食塩分50〜80%カットされており、例えば「お好みソース塩分50%オフ」は0.414g、超減塩ウスターソースは0.2gと、さらに塩分を抑えています。
その他の調味料(ケチャップ・マヨネーズなど)
しょうゆや塩を減らす際に頼りになるのがケチャップやマヨネーズです。
ケチャップは、トマトのうま味や酸味のおかげで大さじ1杯あたり0.6gの塩分量と少なく、照り焼きや甘酢ダレに活用できます。
マヨネーズは、油と卵のコクで味がしっかりしており、塩分は0.3g程度としょうゆの約1/8です。
サラダだけでなく炒めものの油代わりに使うと、減塩しながら満足感を得られます。
また、酢や本みりんは塩分がほとんど含まれておらず、酸味や甘味で薄味を補うことができます。
減塩調味料のメリットとデメリット
減塩調味料は、手軽に塩分を減らせる便利なアイテムですが万能というわけではありません。
ここでは、
- メリット
- デメリット
- 上手に使うコツ
をご紹介します。
減塩調味料のデメリット
- カリウムの摂りすぎ
多くの減塩調味料は塩化ナトリウムの一部を塩化カリウムに置き換えているため、腎臓病やカリウム制限が必要な方は注意が必要です。
購入前に成分表示を確認し、必要に応じて医師に相談しましょう。 - 糖分や添加物の増加
塩分を抑える代わりに砂糖や甘味料、添加物が多く含まれている商品があります。
例えば減塩梅干しなどは味を整えるために糖分が増えることがあるので、成分表をよく確認しましょう。 - 味付けが薄く感じやすい
減塩調味料は普通の調味料より味が薄いと感じる場合があります。
そのため使い過ぎてしまうと、結果的に塩分が増えることもあるので、計量スプーンで使う量を管理することが大切です。 - 保存期間が短い
ナトリウムには防腐効果があるため、減塩タイプのしょうゆや味噌は一般品より賞味期限が短くなることがあります。
冷蔵保存し、早めに使い切るようにしましょう。
減塩調味料のメリット
- 手軽に塩分をカットできる
いつもの調味料を減塩タイプに替えるだけで、しょうゆなら約40%、塩なら約50%以上の塩分を減らせます。 - 味のバリエーションが豊富
大手メーカーから様々な減塩しょうゆ、味噌、ソースが発売されており、自分の好みに合う味を選びやすいです。 - だしや旨味が強化されている
減塩しょうゆや減塩味噌は、だしの風味を加えて塩分の少なさを補っているため、物足りなさを感じにくいというメリットがあります。 - 健康管理がしやすい
食塩量が表示されているので、日々の塩分摂取量を把握しやすく健康管理に役立ちます。
減塩調味料を使う時の工夫
- 香ばしさを加える
食材を焼いたり炒めたりして香ばしさを出すと、塩分を控えても満足感が得られます。 - 油脂でコクを出す
油やバター・マヨネーズなどの脂肪分を使うと、コクが加わって薄味でもおいしく感じます。 - 旨味や酸味を活用する
昆布やかつお節のだし・トマト・酢・レモンなどの酸味を組み合わせると、塩分が少なくても味に深みが出ます。
酢や本みりんは塩分がほとんどないので便利です。 - スープは残す
ラーメンや煮物の汁を全部飲まずに残すと、塩分摂取を大幅に減らせます。 - さまざまな製品を試す
減塩調味料は、商品によって味や塩分が異なります。
いろいろ試して自分に合ったものを見つけると、無理なく続けられます。
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減塩生活を成功させるコツとレシピのヒント
減塩は続けることが大切です。
ここでは、調味料の使い方だけでなく調理法や食材の工夫で塩分を減らすヒントをご紹介します。
家庭で手軽に実践できる内容ばかりなので、今日からチャレンジしてみましょう。
香ばしさ・旨味・酸味を活かした減塩テク
- ひと口目に味を感じさせる
食材を薄く切って表面積を増やすと調味料が絡みやすくなり、少量でも味を感じやすくなります。
例えば、じゃがいもは薄切りに、にんじんは斜め薄切りにするなどの工夫をしましょう。 - 水分を減らして味を濃く感じさせる
食材の水分を飛ばすように炒めたり、煮物の汁気を少なくすることで少ない調味料でも味がまとまりやすくなります。 - 旨味のある食材と組み合わせる
きのこ・干ししいたけ・昆布・かつお節などの天然の旨味を活かすと、塩分を減らしても満足感が得られます。 - 酸味や香辛料を活用する
レモンや酢・ハーブ・スパイスを加えると、塩味以外の刺激が先に舌に伝わり薄味でも物足りなさを感じにくくなります。
調味料以外の減塩テクニック
- 漬物や加工食品の摂取を減らす
調味料以外にも塩分の多い漬物や加工食品を食べ過ぎないよう注意しましょう。 - 外食やテイクアウトは汁を控える
外食の麺類やスープは汁に塩分が多く含まれるため、全部飲まずに残す習慣をつけると簡単に塩分カットできます。 - 野菜をたっぷり食べる
カリウムが多い野菜は、体内のナトリウム排泄を助けるのでバランス良く摂りましょう。
ただし腎臓病の方は医師の指示に従ってください。
減塩調味料の上手な使い方
- 計量スプーンを使う
減塩調味料でも使い過ぎれば意味がありません。
計量スプーンや計量カップを使って適量を守りましょう。 - 通常品と併用する
味にメリハリが欲しいときは、全量を減塩調味料にせず、一部だけ通常のしょうゆや味噌を使うと満足度が上がります。 - 食品表示をこまめにチェック
新商品が多く、減塩率やカリウム量は商品によって大きく異なります。
購入時は必ず成分表を確認して選びましょう。
まとめ
本記事では、
- 主要調味料の塩分量比較
- 減塩商品を選ぶ際のポイント
- 薄味でも満足できる調理テクニック
などをご紹介しました。
香ばしさや旨味、酸味を上手に使い、計量しながら調味料を使うことで無理なくおいしく減塩生活を続けられます。
健康のためにも、今日から身近な調味料を見直してみましょう。



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